睡眠の引継ぎ

娘1が安眠に愛されし子どもとすれば、娘2は寝苦しさの悪魔に取りつかれている。
よほど疲れている時以外は親の体を何往復もローリングし、しまいには怒られ、泣き、そして疲れて寝る。
寝たら寝たで怒られたことが心に堪えているのか、うなされ、寝返りをうち、娘1に邪険にされ、泣き、親によしよしされて再びの眠りに落ちていく。


姉妹でこの差は一体なんだというのか。
理由があるとするならば、ただ一つ。
寝つきは遺伝するということだ。


二段ベッドからの落下をものともしない私の血筋は娘1に確実に引き継がれているし、イベントごとがあるとテンションが上がり過ぎて眠れない家人の呪いは、残念ながら娘2に引き継がれている。
今夜は明日の遠足がためにローリング回数が2倍であった。
肌が触れていないと安心できないのも似ている。


骨格の問題か脳の仕組みかはわからないが、ここまで違うと環境要因とは信じがたい。
まあ、原因が遺伝だからといって何か良い解決策があるわけではないのだが。


娘2は将来的に寝言で会話を成立させる人間になるのかと思うと、涙を禁じ得ない。
是非家人と二人で寝かせて、アクロバットな会話を録音したいものである。