クマ待ちの女

 

よつばと! 12 (電撃コミックス)

よつばと! 12 (電撃コミックス)

 

 

日本全土を覆う疫病により、不要不急の外出を自粛しなければならないため、キャンプに行くことになった。秘密裡に。

何を言っているかわからないが、もちろん私もわからない。

義兄がテントを買った。それが全てだ。

慎ましい活動範囲を旨として生きてきたのに恐ろしいことである。

そして、家にはダッチオーブンや組み立て寝具が配備された。

もう、何もかもがわからない。どっから生えてきたんだキミたちは(Amazon箱を畳みつつ)

  

当然に子どもたちとっては初キャンプであり、予習がなにより欠かせない。

めちゃくちゃ楽しみにしている子どもたちに、万全な体制でキャンプに臨めるよう、児童用のテキストとしてよつばとを読むように指示しておいた。これで正しく間違ってる方向に進むであろう。

  

そうするとしばらくして娘2が不安気な表情で尋ねてきた。

「ちりん、ちりんて鳴る鈴ある?」

そっちかー。不安に思うのは夜とかご飯とかじゃなくクマかー。

おそらく最近買った『クマ撃ちの女』のせいでもあるのだろう。

 

クマ撃ちの女 4巻: バンチコミックス

クマ撃ちの女 4巻: バンチコミックス

 

 クマ怖い。超怖い。あと師匠も怖い。

  

さて、どう言って不安を取り除こうか考えていると、娘1が答えた。

「大丈夫。四国にクマはおらんけん」

おお、正しい知識による啓もう。素晴らしい。

で、その知識はどこで手に入れた?

「なんか、せんせが言ってた」

ほう。目が泳いでいるぞ。

で、どこの先生が朝の挨拶の一発目に四国のクマの生息状況を話す必要があるっつうんじゃ!

「そこにキャンプに行くとは、言ってない。・・・よ?」

ほのめかし下手か!

たぬきマークの暗号文以下の難易度である。

通常の会話から考えるに平文の方が難解なのではないかという疑義すら生じる。

秘密にしとけよ、小学6年生。

  

あと娘2が、

「ヘビだ!、ってやらんでな」って言ってた。

あきらかなダチョウ倶楽部メソッド。

漫画か、キミらは。