職人気質

洗濯物をたたむのが好きだ。
「こえがー、こっち。こえがー、ここっ」とかぶつぶつ言いながらハンドタオルを折ってくれる。たぶん優しい言葉をかけるとタオルの分子が綺麗に並ぶのだろう。
そのわりに出来上がったタオルは平行四辺形だが(そして、出来映えが気に入らずぐしゃうしゃに)
その様子を見るたび、洗い物は絶対させないと心に誓うのだった。


で、なにやらふんふんやっている様子。
見やるとおしめカバーの毛玉を一心不乱にとっていた。
[rakuten:chuckle:10000826:detail]


立ったまま交換できるのでとても便利なのだが、洗うとすごい毛玉が。
なので、裏返しに洗うこと必須(珍しくお役立ち情報 2年もやってるのに)
あと、うんこを換える時はこぼれおちないようにするのが大変(台無し)


しばらく放っておいたが、神経質な我が子は文句も言わず黙々と毛玉をとり続けた。
その下のタオルが毛玉だらけになるくらいに。
職人さんに「もういいよ」と言ったが、仕上がりに納得がいかないらしい。
ここで奪い取ったら怒ること確定なので、ゴミ箱の上へ移動していただく。
ふんふん、と頷いて作業を続行する子ども。一体なにが楽しいのだ。何がキミを毛玉へ駆り立てるのだ。


しばらくすると「できたー」の掛け声と同時に私に出来映えを披露しにきた。
が、あんまり綺麗にはなっていない。というよりも、それほど毛玉が凄いのだ。
だって5年は着てるユニクロのセーターよりも酷いもの。
しかし、子どもは満足気である。達成感でいっぱいだ。体に毛玉もいっぱいだ。
一級の職人仕事は我々凡人には到底理解ができないらしい。