信じる心

二月に入ると雛飾りを出してくるのが我が家の習わし。
娘ふたりはことのほかひな人形が大好きだ。
流石に全部任せたりはしないけれど、熱心にお手伝いをしてくれる。
毎年やっているので、いろんなことを覚えていて、こちらがあまり指示しなくてもできることが増えてきた。
日々成長しているのだなあ、と感無量である。


飾り終えてお茶を飲んでいると、娘1から
「また、お菓子へるかなー」
と謎の発言が飛び出した。
さっぱり意味が分からぬままきょとんとしていると、
「でも、今回はチョコやけんな。食べんかもしれん」


そこまで聞いて、私たちは思い至った。
毎年まいとし私たちが「お雛様はお供えしているひなあられを食べているんだよ」という駄法螺を吹き続けていたことを。
そして、小学三年生の娘1は、まだそれを全く疑っていないということを!


サンタについては少し疑いのまなざしを向けていたが、まさかこんなところで民間伝承がじっくり熟成されていたとは。
いやあ、感無量だわ。


学校で大恥をかいてはいけないので、
「チョコは食べないかもしれないよ。チョコ食べたらどうなる?」
「口が汚れる」
「そう! だからチョコのエキスを吸い取るんだ」
と輪をかけておいた。
「そやな。汚れるもんな!」
と確信が深まっていたので良いことをしたと思う。


絶対にいつか刺される気がする(Coming Soon!)