文字のカタチ

硬筆で代表に選ばれた娘1。
その喜びとはうらはらに毎日泣いて暮らしている。
なぜなら自分が納得のいく字が書けないからだ。


始まったころは親に字を直されて泣いていただけだったのだが、練習が進むにつれて自分自身に納得がいかなくなってきたらしい。
もう親がなにも指摘しなくてもずっと泣いている。
やれ「う」のふくらみがないとか、払いが止まったとかで一文字ひともじ泣いている。
正直泣いている時間でもう一枚書けると思うのだが、娘1の中では完璧な楷書を書く自己イメージが強すぎるらしく、焼き物を割る陶芸家のごとく苦悩してて全くすすみゃしない。


昨日なんかは「白」の最初の払いが失敗したと言って、「シロがー、シロがー!」って叫んでいた。飼い犬でも死んだのか。
他のバリエーションとしては、「ピンガー、ピンガー!、ピンガーッ!」などがある。どこの部族だ。


向上心が高いのは良いことだが、同時に自意識も高いので手が付けられない。
まあ、ままならなさを体感しておくのは良いことだと思う。
実際に字も上手くなっていることだし、代表に選ばれて良かったんじゃないかな。


そんな私の字は硬筆を習っていたこともあり、当然のごとく「え、まじで硬筆やってたの?」と真顔で言われるレベルである。
誰の子なんだ、娘1?