だいじょうぶ、ふつう

あまりの眠さで晩御飯中にふねを漕ぎ出した娘1。
摘んだみかんに近付いては離れ、近付いては離れしている。周回軌道か。


「眠いの? もう止めとく?」
ハッと覚醒し、
「大丈夫、眠くない! 普通に眠いだけ!」
と迷言を発した。それを眠いと言うのだ。
そして、真剣な顔で
「すごく眠くは、ない」
と追い討ち。痛恨の一撃。とーちゃんは死んだ。


どんだけみかんが食べたいんだ、キミは。
げに恐ろしきは食い意地なるかな。