狩人の心

春なのでストロベリーハンティングに。
持ち物は空腹、置いていくものは恥じらい。
しかし、なんでいちご狩りなんだろうか。「狩り」とつくと、もっと動的で緊張感が漂うものな気がする。いちご狩りも油断していると返り討ちにあうのだろうか。
どちらかというと、いちごもぎって感じだと思うのだが。


そんなこんなで現地に到着。私、家人、子ども、義父の四人編成。
予約してたが私たちだけしかいない。そりゃそうか、めちゃくちゃ寒いもの。
ハウスに案内され、ヘタを捨てる紙コップを渡すと農園の人はどこかへ行ってしまった。
「時間は」と聞いたら「いいよいいよ」とのこと。フリーダム過ぎる。


ハウスの中に入ると早速家人が遭難した。自分の欲に。
仕方がないので義父と二人で子どもの世話をする。
私が赤いのを見つけて取り出し、子どもがちぎり、義父がヘタをとるというカマイタチシステムを導入。凄い勢いで子どもに果糖が吸収されていった。
急性苺中毒で倒れるんじゃなかろうかとかなり心配だ(脳が)


自分が子どもだったら、勝手に食べてよいものだと勘違いすると思う。
散歩のときにハウスを見つけたらふらふら入っていくんじゃなかろうか。
そして、狩る側が狩られる側に!(うまくないうまくない)


最終的には自分でちぎれるようになったので、チームカマイタチは解散。
そして、子どもからの産地直送いちごをありがたくいただく係に就任。その後、赤と青の違いについてかつて無いほど熱心に教えた。


「おなか くぅしい」と子どもが音を上げたので終了。20個は食べたものなあ。
子どもの状態は、口のまわりと袖口が誰かを召し上がった感じで朱に染まっていた。
げらげら笑って、正しくいちご狩りであると満足した。