手伝いの容量

近頃、なんでも手伝いたがるようになった。
洗濯物を干すときは、次から次へとわんこそばの如く渡してくるし、掃除のときは、与えたハンカチでいたるところをまだらに拭いてくれる。
洗濯カゴを戻しに行ってくれるのは良いのだが、背が足りず結局私が抱えあげる羽目に。あの、カゴ200個持つより重いんですけど・・・・・・。


現時点では「手伝う=足手まとい」なのだが、手伝おうとする姿勢が嬉しい。
気持ちだけ、できれば本当に気持ちだけ頂戴したいがそういうわけにもいかない。
大きくなると同時に手伝わなくなられると悲しいし。


中でも力を注いでいるのが畳んだ洗濯物を寝室まで運ぶこと。
もちろん全てを運べるはずがない。ハンカチや白シャツ等の運びやすくて失敗しても被害の少ないものを渡している(子ども自身はシャツの裾を踏んで被害を被ることが多々あるが)


いつもは全て畳んでから一緒に持っていくのだが、あまりにやる気が昂ぶりすぎて、畳んだ側から奪い取って持っていこうとする。
が、それでは仕事にならないので先にハンカチを数枚畳んで時間稼ぎに渡した。
これで落ち着いて畳める、と手早く畳んでいたら、終わり頃に廊下から泣き声が。そういえば子どもが任務から帰ってきていない。


洗濯物をもって現場に急行すると、突っ伏して顔を覆い泣き崩れている子どもの姿が。
子どもの回りにはくしゃくしゃになったハンカチが。しかし、そのところどころには頑張ってなんとか畳もうとした形跡が見える。


子どもが全身で「わたしが小さいから、小さいからできなかった!」と、言っているのを見たら、失礼な話だけれど、ああ可愛らしいなあ、とほっこりしてしまった。
子どもは子どもなりに、責任感と自負を持ってお手伝いしているのだと再確認。
時間稼ぎとか軽い気持ちで頼んだことに申し訳なさを感じつつ一緒にハンカチを畳んだ。今度からはこちらも真剣に頼まないとな。きちんとキミの容量を見極めて。


しかし、もちろん自分でハンカチを入れることはできず、結局私が抱えあげてる羽目に。しかも、ハンカチの枚数分。
そろそろ、私の、腕が、げんかいに・・・・・・。


背が伸びるのが先か、腕が伸びきるのが先か。それが問題だ。