直立不定

なんと、立った。
ようやく史上初の不支持下における二足自立行動に成功したのであった。
ちなみにまだ歩いてはいない。
立ち上がると尋常じゃないくらい足がふらふらしているので、おそらく高所恐怖症なのだと思う。嫌になって泣き出すくらいだし。


初めての自立に飛び上がって嬉しがる親と、嫌で嫌で泣きじゃくる子ども。
誰のために成長してるのかわからなくなる構図である。
まあ、今回はたまたま立っただけなので、多分また一ヶ月くらい立ち上がったりしないだろう。
月一くらいが飽きなくて良いかもしれない。


子どもが自立したいと思うときはどんなときだろう。
立ち上がったところで親と目線が合うわけではないし、移動は這って行けば事足りる。
何かから全力で逃げる必要もない。
例えるなら、捕まり立てない位置で、かつ、ぎりぎり手の届く高さに欲しいものがある状態。
そんなもの、天井からバナナを吊るした猿の実験(棒と脚立を使うやつ)以外思いつかない。


つまり、日常生活でそうそうあるものじゃないのだ。自分で立ちたいなんて思う瞬間は。
だから、自立するのに想像以上の時間がかかるのかもしれない。


子どもを早く自立させたい親は天井からバナナを吊るすと良いだろう。
もしかすると子どもは棒を使うかもしれないが。それはまあ自己責任で。