治癒の代償

子どものかぜがようやく治りかけている。
めでたい。
ただ、それを手放しで喜べない自分が居る。


理由は、鼻水だ。
知っての通り鼻水はかぜにかかるとでる。特に初期は大量にでる。詰まって窒息するのじゃないかというくらい。


治りかけると鼻水自体は少なくなるのだが、そのかわり粘度が非常に上がる。
鼻水というよりも鼻樹脂と名付けたいくらいだ。
主に子どもの鼻と指の接着に使われている。
風呂場で吸うと取れやすいので、仕方なく器具を使わず直接口で吸うのだが、まあ気持ちわるいことこの上ない。
スライム飼ってるのか、キミは。
また、こっそりと鼻腔に食料を備蓄する癖があるようで、たまに明らかに固形にぶつかる。
その感触は筆舌に尽くしがたく、また良く鼻に引っ掛かって出てこない原因を作る。


我が子でなければ絶対に鼻樹脂を埋め戻しているな。
コンクリで蓋をしても良いくらいだ。
たかが鼻水、されど鼻水。
親子関係に入ったひびは、鼻樹脂程度ではくっつかない。