将を射んとすれば

まず将を見つけろ。将が馬に乗ってるとは限らない。
射るのなんかあとあと。


子供も多少道理がわかってきたのか、バナナは自然界に細切れで存在しないと理解した様子。
なので、私が手に持った本体の方ばかり凝視する。
凝視しすぎて千切って目の前に置いても気がつかないことが多く、その際は気付くまで千切って置く真似をしている。


いつまでも儀式をしているわけにもいかないと思って、今日は下を向かせてみた。
しかし、どれだけ頭を抑えてもバナナ本体から視線を外さない。
私がバナナだったら真っ青になるほどのするどい視線で下からねめつけられた。
わ、私は良かれと思って・・・・・・。


それからは諦めて一つずつ置くようにした。
将が欲しいのはわかるけれども、射られた馬はいい迷惑である。