気付き

誰にだって閃きは訪れる。努力し続けてていればその回数は顕著だろう。
閃いたときの、あの全てを理解したと錯覚できる全能感は素晴らしいものだ。
「ユーレカ!」と叫び出したくなるのも良くわかる。


先日、友人宅にて子供と一緒にご飯を食べていた。
先方のお子様はもう5歳になるので、箸も使えるしお話もできる。なにより凄い食べる。
持っていったお弁当のハンバーグをほぼ一人で平らげるほどに。
8個くらいあったはずだが、気付いたら無かった。今時珍しい肉食系男子である。
で、4個目を食べたときに言ったことが傑作だった。


「フォークが刺さってる所を食べんかったら落ちん!」


ああ真実。まさに真実。
いつもなんで落ちるんだろう、と心を痛めていたに違いない(食いすぎの方を反省した方が良いとは思うが)
重力を発見したニュートン級の天才ではないか。ないか。
でも、そのときの瞳の輝きは同じなのではないかな。


自分の子供がこれに気付くのが待ち遠しくて仕方ない。
子供は生きることに一生懸命だから気付く。
私は生活することに一生懸命だから気付けない。
その彼我の差。
悲しくはないけれど、薄紙一枚の別世界を生きていることを実感する。
まあ、役割分担だと思おう。その分教えてもらえばよいのだしね。