まてまてーい!

時代劇風に声を張るところがミソ。
子供がすげい笑う。
試みにあえあえーい等、母音のみにしてみたり、似たような発音でやってみるも全く駄目。
「まてまてーい!」に隠された謎については今後の研究が待たれる。
というか、意味分かってないだろうに。


眠かったというのもある。
大小問わず人は眠くなると笑い上戸になるらしい。
副交感神経が関係してそうな気はするが、あまり熱心に調べる気がない。
寝るときくらい笑顔で寝たいということかも。


逆に朝は笑いに厳しいとかそういうことはなさげだ。
うちの子供は起き抜けからすごい笑顔だし。
多分、久しぶりに親に会った気がするのだろう。親が居ることを当たり前だと捉えていないともいえる。
ありがたみを感じてもらえるのも今のうちだけか。


ある日、私の顔を見ても笑わなくなるのだ。
あくびを噛み殺し、ぶっきらぼうにテレビをつける。
朝食が終わるまで会話らしい会話もなく、簡単に予定を尋ね、それぞれが仕事へ向かう。
愛情がないわけでも、心底疲れているわけでもない。
それが日常なのだ。日々の積み重ねで磨耗していくなにかなのだ。


朝、子供が笑わなくなったとき、大人になったねと言ってあげようと思う。
泣き笑いのような笑顔で。