選択肢

選べることが豊かさだ、と誰かが言っていた気がする。
おそらく食べるものがたくさんあるとかそういった原初的なイメージのためだと想像する。それがどれだけおいしいものでも、選択肢の一つとしての提供でなければいずれ苦痛に変わる。エコエコ言う割に、合成食品の話が一切でないのがその典型だと思われる。エコエコおそらく(失言)


傾向として身体に近い対象についてはタブー視が激しいように観測される。
臓器移植に特に意見は持っていないが、したい人はどんどんやれば良い。したくない人の権利が保障されることが前提だが。でも、自殺幇助は犯罪なのだよな。したい人の権利は保障されていない。
例えばどう違うのかと尋ねられても、死にたいのかと問い返す以外に方法は見当たらない。違うと思えば違うし、違わないと思えば違わない。まあ、問われた段階で自分の至らなさを恥じようとは思うけれど。
そういえばアイドリングストップを非難する人はいないな。


死ぬのも大概選択肢が無いけれど、産むことについてはどうだろうか。
不妊治療は活発だが、遺伝子操作やクローンにはなかなか踏み込めない現状である。
前述の豊かさの定義で言えば明らかに豊かでない。
血統書つきのペットを飼っている人はどんな意見を持っているだろうか。
ペットは家族ですか、という質問も併せてご回答いただきたいところだ。
そして、なにが一番貧しいかといって、子供の選択肢ほど貧しいものは無い。
そういう意味では産むことについての貧しさは甘んじて受け止めるべきかもしれない。
互いに貧しいほうが公平な気がするし(気がするだけだが)


まあ、いいじゃないか。
がちゃがちゃと違ってだぶる事だけはないのだから。