将来利益の損失

スペースの関係上、川の字になるのは子どもの就寝の際だけだ。
寝物語をするのが私の重要な役目なのだが、最近それにもうひとつ娘2のカポエイラから娘1を守る役目が追加された。
というか、めちゃくちゃ痛い。
コマンド入力 K→K↓→→P+Kくらいのコンボをがすがす決めてくる。しめ技は頭突き。
暗闇なので割り込み行動もできず、ぼっこぼこにされている。強制コンティニューなのも辛い。


学歴の話から、子どもへの期待をどこにおくかについてつらつらと考えた。
私自身はそんなに期待された覚えもないので放置推奨で良いかとも思うのだけれど、ハロー効果もばかにはできないしとも考える。
適度に期待されたかったなとも思うし。ないものねだりではある。
ただ、期待に潰されるってことも往々にしてあるようなので悩みどころ。


銀と金』という漫画に端的なエピソードがある。
五千万円得られる無罪保証の殺人依頼。しかし、主人公が悩んでいる間にどんどん金額を減らされていく。主人公はそれを「この金が減るとまるで身を切られるようだ」と表現する。
まだ得てもいない利益なのに、それ失うことは恐ろしいほどに痛いのだ。


たぶん自意識もそうなのだと思う。自分の身の丈を正確に見つめることは難しい。
「俺はまだ本気出してないだけ」という言葉に代表されるように、どうしても多めに見積もりたくなるのが人情だ。私自身だってそうだ。
放置気味だったと自覚している私ですらそうなのだから、過度に期待されたら一体どうなるのか。


でも、「キミには期待してないから」とか言われたら捻くれるよね、絶対。私ならきっと親恨むよ。
ありのままと期待と無関心の境はどこになのだろうかなあ。