いたずら電話
ごっこ遊び病が重篤になりつつある。
人形はもちろんのこと、フォークに歯ブラシ、果ては糸くずまで擬人化し始めた。
アニミズム万歳ではあるが、そんな小さなやつは見えんよ。
そして、会話に脈絡がない。
「こんにちは」
こんにちは
「すいか ありますよ」
だいぶ季節はずれだね
「じゃあねー」
ねえ、すいかは!?
今日は突然固定電話をとって話しだした。
「はい えっ、びょういんですか」
何の用事ですかって――
「ばいばーい」ガチャッ
上記を二セット繰り返した。二回も掛かってくるってことはおそらく相当重要な用件だと思うので聞いておいて欲しいな。
ノータイムで叩っ切るんじゃなくて。
『監督脚本主演客演観客:自分』なので完全にフリーダム。毎日満員御礼(定員1人)、拍手喝采のステージが繰り広げられている。
親力(おやぢから)を発揮してステージに参加しようとすると拒否されることもある。
この完璧主義者め。
親をして、センターポジションは遠いのである。