初めてのお風呂と距離感

いやあ、この歳になってぬいぐるみと風呂に入るとは思わなんだ。たぶん生まれて初めての経験。
水を吸ったら凄い重いのな、グルーミー。パペットしようとしたら指攣りそうになったよ。というかずっと項垂れてた。
話は入浴の15分前に遡る。


以前はグルーミーと一緒に寝ないと気がすまなかった子どもだが、こちらの家に帰省してからは何故かぱたりと止んでいた。
環境の変化で忘れているのかしらないが、こうやって執着は薄れていくのだなと思っていた。
が、本日家人が「グルーミーいなくなっちゃうかもしれないね」と口を滑らせたところ眠っていた執着が発火。大炎上。
もう離れないと言って一歩も引かない(全裸で)。
そういう訳で洗濯も兼ねて一緒に入浴の仕儀と相成ったのである。
裸で訴えられたら仕方ないよなー。オトナでも大体のことは通ると思うよ。そのあと社会的に抹殺されるけど。


入浴中はひどく機嫌が良く、延々とじょうろでグルーミーに水をかけていた。園芸か。
出るときに泣くと思ったので、グルーミーは洗濯機で寝るのだと納得してもらった。
体を拭くときにずっと洗濯機を眺めていたのが面白かった。
おそらく寝心地を想像していたのだろう。グルーミーは大変だなって目をしていた。


明日にはまた執着が薄れているかもしれない。
ただ、それは私にはつながりが認識できていないだけなのかもしれない。
そういえば数年に一度くらいしか会わない幼馴染が居るけれど、会ったら会ったですぐにバカ話に興じられる。それまでも距離も時間も関係ないかのように。
ならばそれくらいの距離感も当然のことかもしれない。子どもにとっては人生の半分を共にした友人なのだから。