暴走する妄想

食事中、子どもが剥いたリンゴを片手に「ぴょんぴょん」と言って遊んでいた。
以前うさぎリンゴをいたく気に入っていたなあ、とか、ひとり遊びが上手になったなあとか考えたりしていると、だんだん遊びがひどくなってきた。
さすがに注意しないと、と向き直ったら、ぱくりと齧った。
よしよし、叱らずにすんだ、と胸を撫で下ろしていたら、なにやらじっとりんごを見つめている。
そして、ぼそりと


「ぶた」


と呟いた。


驚くほど柔軟な対応力に言葉もない(笑いすぎで)
おそらく子どもの中では耳の部分が無くなったのだろう。突飛な思考に親は振り落とされる寸前である。
ただ、齧ったのキミだからね。