可愛がること

下の子が生まれても案外可愛がっている様子なのに驚く。
「みーたいー」と言ってベビーベッドに寝そべる異邦人にやたらと近接したがるくらいだ。
コミュニケーションが取れ出したらまた違うのだろうが、取り付く島もないなんてことはなくて助かっている。
気にしすぎだという向きもあるだろうが、若い愛人を囲うときは本妻に気を遣うものである。
無理矢理詰め込むと何かがはみ出すのが世の習いなのだし。


仲が良いのはもちろん喜ばしいことだ。
しかし、喜ばしいからといってそれを当たり前に思ってはいけない。自分に都合の良いことが起こるときは、大体誰かがどこかで苦労しているものだ。
多分子どもは無理をしているとは言わないまでも、肩に力が入っていると思う。
親の期待というものは案外ずっしり重いものだ。それを表に出さなくても。


良い子だから可愛いわけじゃない。
親ならそうきちんと伝えてあげたいものだ。