わたしにお月さまをください

子どもに窓際へ呼ばれるからなにかと思ったら、空を指差し頂戴のポーズをされた。
夜空には煌々と光る月だけが浮かんでいた。
いや、そんなフランクに衛星ねだられても。部屋に入りきらないし(そこか)


一体何に使うつもりなのか。単にコレクションしたいだけなのか。
確かに、月は丸くてピカピカ光ってキミの好みにぴったりだ。けど、月は本当は光っていないのだよ(そこかMk-Ⅱ)


ファンタジーな脳だということについては人後に落ちないつもりだったが、子どもがファンシーな発言をすると一瞬対応が止まってしまう。
まだまだ修行が足りない。
翌朝ゆで卵の黄身だけ与えて捕って来たよ、と言い張ってもよいし、遠いから取りに行ってる間は離れ離れになってしまうよ、と脅してもよかった(うんうん頷かれそうだが)
空想を現実で返してはいけない。いけないことはないが、面白くない。
相手してくれる間くらいは、現実離れした答えを返したいものである。


とりあえず我が子には、自分で捕りに行こうね、と言っておいた。
一生懸命頷いていたので、いつか捕りに行くのだろう。
頑張って働いてそれまでに部屋を広げておかないとなあ。