座れない

掴まり立ちはできるようになったが、まだ自力で座ることができない。
だから、疲れて倒れこむか、助けを求めて泣き喚くより他に方法はないのだった。


一度立ち上がってしまえば、もう地面には戻らない。
まるで特攻隊のような決意で毎回立ち上がっているのかと思うと目頭が熱くなる。
そんな我が子に敬礼!(遊んでないで助けろ)


ただ、不思議と親に触れての掴まり立ちだと、座ることができる。
自転車の補助輪みたいなものだろうか。安心さえできれば、能力的にはできるレベルに成長しているということだ。
見たことないものでも平気で口に入れようとするのに不思議なものだな。
子どもは皆、思い切りの良いびびりなのかもしれない。


問題はレスキュー隊よろしく毎回救助に向かう私に感謝が足りないことだ。
降ろしてやったとたんに、すぐ別のものに興味を向ける。助けられて当たり前だと思っていやがる。
確かに私も補助輪に感謝をしたことはないけれど。
たまには実家から引っ張り出してやるか。