おったった

うちの子の口癖は「おった」である。
何かを見つけたとき、知っているものを認識したとき、いないいないばあをしたとき。
全て「おった」で片付ける。
まあ、正確には「おったった」で、何故か「た」が一回多いのだが。
うちの地方の方言的には「居てやった」の意になるので、たびたび聞いていると、大層な身分だなお前は、と感じる。


本当は「あった」とか「いた」とか正確な表現を心がけて欲しいが、口うるさく言っても仕方あるまいと諦めている。
いちごやミカンを見つけられたときなどは「ないよ。ないねー」などとあからさまな嘘を吐いていたりするので同罪だ。


あと面白いのが、興奮すると「た」がどんどん増えていくところである。
例えば、私がしばらくぶりに子どもにあったりすると、
「おったったったったったったーっ!」、と
ブルースリーか貴様は、と突っ込みたくなる状態に。
まるで「た」の確変である。


喋れるようになったら、この面白言語はなくなってしまうのか、と思うと少し寂しい。
きっとこの発展途上の状態が一番面白いのだろう。意表を突かれるので。
不完全なコミュニケーションの方が心が満たされるというのが不思議だ。完全になることはないのだろうけれど。


子どもが大きくなったら、こんな時もあったったんだよ、と伝えてやりたいと思う。(恥ずかしい画像付きで)