奥ゆかしい暴力

育児サークルにて初の喧嘩を体験した我が子。
結果はドロー。両方泣いた。親は両方とも大笑いしていたけれど。


と言うよりも最初は喧嘩だと気がつかなかった。
絵本の読み聞かせの際、隣のお子様が近づいてきた我が子を押した。
押したというと力強すぎるな。
撫でた。擬音をつけるとしたら、きゃっきゃうふふ。


本人達にとっては渾身の力を込めた拳の一撃なのだろうし、それを紙一重で避けてのカウンターなのだろうが、周りの大人たちからしてみると非常にスローモー。
牧歌的な激励くらいにしか見えない。


それでも泣くのが面白い。体の痛みが原因ではないはずだ。
きっと初めて悪意に触れたのが恐ろしかったのだ。自分にもそれがあることが恐ろしかったのだ。


世界は楽園じゃないから悪意に触れずに過ごすのは不可能というものだけれど、できれば振るう側にはならないで欲しいな。
その差はきっと紙一重。ゆっくりでいいから避けてもらいたい。