さらさらぺたぺた

何がって髪が。
うちの子の髪は私に似て押しても引いても倒れない剛毛だ。このまま爆発したままで生きていくのかと枕を濡らしていたが、20cmをこえるくらいからしなってきた。
よかったよかった。未だに朝は爆発しているけれど。
で、最近風呂上りにドライヤーを少し当ててみたところ見事に寝た。ちょび髭をつけたらどっかの伍長かと思うくらいに。
乾燥肌なのであまり当てたくは無いのだけれど、収まりのよさを優先させている。
将来寝首をかかれるとしたらこの遺伝の件だと思う。


しかし、何故子供は自分に似るのか。
いやいや遺伝とかそういうのは分かる。分かるが必要か? と思うのだ。
別に世界中の剛毛が死に絶えても問題なかろうに。少なくとも剛毛が必要な自体を想像できない。頭の毛を目に突き刺して戦うのは鬼太郎だけでよい。
多様な方が良いのなら子供は親に似る必要はない。
まあ、無いものをひねり出すことが難しいということだろうか。どうしても有るものを混ぜた方が新しいと言いやすいとか。
オリジナルとは難しいものだな。


だからきっと反抗期なんてものがあるのだろう。
似ていることを認めたくない。オリジナルでありたい。
その気持ちはわかる。ただ、残念ながら絶対に似ているのだ。
血が繋がっていようとなかろうと。
目を背けても違いは目に付かない。直視するのが厭で厭で仕方がない所にしか違いはないものだ。


さて、自分はきちんと見えているだろうか。髪の毛ほどの小さな違いを。