ばぶばぶ

子どもがばぶばぶ言ってるのなんか聞いたことがない。
と思っていたら、今日『ばぶばぶ』とはっきり言った。
いつもはうげーとか、ぎーとかにしか聞こえないのに。
ああ、やはり赤子はばぶばぶいうのだなと大変感心した次第。


しかし、誰だろうね。子どもがばぶばぶ言うって言い出したのは。
普通そうは聞こえないものから本質を抜き出すなんて尋常の才能ではないと思う。
動物の鳴き声でもそうだけれど、擬音語を当てるというのはそりゃもう難しいものだ。
ただ、一度ぴったりと嵌ってしまうと、もうそれにしか聞こえなくなる。
聞こえなくなるということは、つまり、それ以外の聞こえている音を省略しているということだ。
もちろんそれで普通不具合はない。処理も早くなって一石二鳥だ。
ただ、たまに聞き逃してしまうことがあるだけだ。
パターンは美しく強靭だ。そして、理解しやすい。
しかし、例外はどこにでも存在する。
いつもいつも『ばぶばぶ』と言っているとは限らないのだ。
いつ聞き損ねるか判らない。少なくともそんな緊張感を失わないようにはしたいものだ。