こどもが可愛らしく思えるのは、小さくて丸いからだと何かで見た記憶がある。
確かに寝こけているわが子は丸くて小さくて可愛い。
その部品の一つ一つが小さく、それでいてしっかりとしている。
ミニチュア趣味はないが、きっとこの感覚を愛でるものなのだろう。
小さなおなかを撫でつつ、きっと内臓も可愛らしいのだろうなと思う。
ぷつりと、その白いおなかに赤い線が走ることを想像する。
小さな骨格にみっしりとつまった臓器。
儚いほど小さく、それでいてとくりとくりとしっかりと律動する。
おなかに添えた手に少し力を込めたが、わが子はすやすやと眠ったままだった。
